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【20.10.05】コロナウイルス感染症対策、9月議会

令和2年度一般会計補正予算(第5号)について

新型コロナウイルス感染症対策のための国が地方自治体に予算配分をした、臨時交付金6億1993万4千円を含む補正予算です。
市立病院での新型コロナ感染症患者の協力医療機関として、患者受け入れ及び診療に必要な医療機器、備品の購入に要する経費、4020万7千円が計上されました。これは、第3波に備えるものです。
これから冬に向け、風邪やインフルエンザの流行を踏まえ、国・県は発熱がある患者を診察し、インフルエンザとコロナウイルス感染症の検査を同時にする医療機関を求めていますが、コロナ禍で受診抑制があり、開業医の経営事態も大変な状況です。コロナ患者を受け入れる財政支援がなければ困難だとの声があります。市立病院だけでなく、市内医療機関の維持と風邪やインフルエンザが流行る冬にむけ体制を整える予算付けが必要です。

また、県内でも病院、介護施設でのクラスターが発生し患者や利用者に感染が広がって大変深刻な事態です。医療資源が少ない名張市においてクラスターが発生したら、医療崩壊を招く恐れがあります。今でもギリギリの運営状況の介護施設でのクラスターでは、施設閉所にもなります。市は感染が起きて、広がった時に対応する準備があるとの答弁がありましたが、それでは遅い。まずは、感染を起こさせない。そして広げないことが先決ではないですか?
医療機関、介護施設、障害者施設等の従事者のPCR検査をすることで、それらのリスクを下げることができます。PCR検査拡充やそれぞれの施設への支援に臨時交付金は使うことを求めます。

教育予算ではGIGAスクール構想に6205万5千円が追加補正です。令和元年度と合わせると、予算総額は6億9019万5千円です。タブレット整備もいいのですが、10年来求められている、少人数学級の推進、教員の増員が後回しになっています。
今のままでは、教室で感染予防のための身体的距離もとれません。学校における新しい生活様式にてらしても、矛盾があります。
子ども達は、「コロナのことを考えるとイライラする」「大勢の人が居ると怖い」「どうせコロナで中止っていうんでしょう」など不安があり、安心してのびのび学習や遊びができない状態です。そんな子ども達と向き合い、心のケアをしながら、学びの保障をするためにも、少人数学級の実現と教員の増員が必要不可欠です。
名張市内小中学校の全クラス数は204クラス、30人以上のクラスは半数の100クラスです。せめて30人以下にそして20人ほどであれば身体的距離が保て、子ども達一人ひとりに教員の目が届くと言われています。

そして、今年度の新1年生は、入学の時からコロナ禍の影響を受け、学校生活になじめず落ち着かない児童が見受けられます。今こそ少人数学級が必要です。
三重県では、小学1年、2年生の30人学級実施制度がありますが、下限25人があるため、30人以上のクラスがあります。名張市では小学1年生で3校5クラス、小学2年生で5校7クラス、合わせて10クラスが、30人以上となっています。
国においては小学1年、2年生、中学1年生の学級編成基準を35人としています。この国の制度によって一クラス18人のクラスも生じます。ところが、三重県の25人下限があるため、30人以上のクラスが解消されません。この不合理な下限の撤廃を県に求めていきましょう。県内では四日市市を始め、市独自で教員の加配をして、30人以下学級を実現している自治体があります。
コロナ禍の今を生きる子ども達の教育は、後回しにはできません。
今必要な事は何か?大事なことは何か?
人を育てるのは人ではないですか。

教育予算追加補正では、国から通達が来ている、就学援助世帯、準要保護児童への休校中給食が無い児童の昼食支援予算も名張市は付けていない中で、中央公園等トイレの様式化に9605万円が計上されています。都市整備部でも公園のトイレの様式化で1099万9千円が計上されています。コロナ禍の運動不足の解消のため公園の利用促進を図るとのことですが、今必要なのは、コロナウイルス感染症を市内で発生させない。感染を広げない。市民の不安を取り除く。日常の生活を守る。そして来る冬の第3波に備える医療体制の整備ではないですか。優先順位が違います。

貴重な財源を市民の安心と安全、そして子ども達の成長と教育を守るために使うことを求め討論とします。




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