<< 活動日誌の目次に戻る印刷用画面 >>

【19.08.24】市民増税するも、市財政の健全化に至らず!

独自課税、固定資産税の使い道は?

固定資産税の増税を実施する時、名張市は「市財政の健全化と名張市の躍進のためにお金を使う」と説明していました。しかし実態は・・・・

通常自治体の起債(借金)額は、総務省により制限されています。名張市は各事業をするにあたって起債をし、本来なら一般財源を充てるところお金がないので「行財政改革債」を借りています。

行財政改革推進債
利用しているのは、三重県では名張市だけです。
(行政改革推進債とは、自主的に行財政改革に取り組み、公共施設整備事業等に係る通常の地方債(借金)に加え、行政により将来の財政負担の軽減で元利償還できる範囲の額内で借金ができるもの)
名張市は2016年に固定資産税の増税分8億円を5年間で40億円
を根拠として県と総務省に申請し借金をしています。(40億円借金ができる)

2018年度 行財政推進債現在高、14億618万1千円

2018年度の経常収支は99.71%、類似団体の平均は91%。
(経常収支比率とは、義務的経費が、税など経常的に入る収入に占める割合。数値が低い程、自由に使える財源があることになる)
「名張市は入ってくるお金はほとんど出る先が決まっているので、何か新しい事業をするとなったら借金するしかない状態です。」(2015年第50回市政一新市民会議、議事録)

2016年から固定資産税を「都市振興税」と言って増税し、年8億5千万円余が名張市に入ってきました。本来このお金で、財源の足らずに充て、財政調整基金を積み立て、財政の健全化をするはずが、増税分は使ってしまい、その額を根拠に借金までしては、市民の負担は増すばかりです。

三原)市長は「財政健全化達成、名張躍進」と言っていたが、固定資産税の増税をしても財政状況はよくならず、借金が増えている。市民への説明と違うではないか?

市長)高齢化による扶助費の増加、小中学校の空調整備、公共施設老朽化の改修、財政課題が山積しており、財政健全化を果たせたとは言い難く、道半ばである。
市債残高はH13年度末、240億円8千万円。H29年度末では346億円で、16年間で100億円の増加となっている。要因は、H20年度に土地開発整理事業特別会計を廃止したことにより、約39億円の市債を一般会計に引き継いだ。H24年度には土地開発公社を解散し、公社の借入金を一般会計で代位弁償するため、12億3千万円の起債を行った。
もう一つの要因は、地方交付税の振替財源である臨時財政対策債の残高が約135億円の増となったことである。臨時財政対策債を除くと、H13年度からH29年度で36億円の縮減。今後、投資事業の抑制や延伸で市債残高の抑制を図る。市債の発行にあたっては、交付税措置の率が高いなど、有利なものを活用する。

三原)自治体において、形あるものを造るにはお金がかかる。しかし、それらは単年度で使うものではなく、将来にわたって使うので単年度の払うものではなく、地方債(借金)を用いて、分割して払っていくものです。
しかし、過去の政策の清算で財源が厳しくなり市民増税に至り、なおかつその増税額を根拠に通常の起債とは違う交付税算定もない「行政改革推進債」を利用しては、市民負担は増すばかりではないか。市民には、市の財政状況を正確に伝えるべきです。



<< 活動日誌の目次に戻る印刷用画面 >>

 ご意見、ご感想をお寄せください。

▲このページの先頭に戻る