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【18.06.26】若者条例反対討論

6月議会最終本会議

議員提出議案第3号 名張市若者条例の制定について、総務企画委員会では、継続審査となりましたが、反対の立場で討論します。

条例案の前文中に、「若者条例」は、義務教育終了から結婚までの若者たちを対象とし、若者の定義では、「おおむね15歳から30歳以下のものをいう。」としています。義務教育終了から子育て世代までの間を対象としたのだと思いますが、結婚する、しないは個人が選択するもので、また、10代で結婚する人もいれば、30歳以上で独身の人もいます。どちらであっても名張市に住む、若者の一員ではないでしょうか。

名張市の若者定住促進で実施されている「名張版ねうぼら」は、妊娠から出産まで、その当事者を社会全体で支援するもので、学びの充実では、児童・生徒の義務教育環境を行政が整えるものであり、社会福祉と教育の充実で人権保障が基本であります。

「若者条例案」は、「若者が住み続けたいまちづくり」のために、当事者である若者、市民、事業者、行政、それぞれに責務を明らかにするとし、「若者の責務」として、まちづくりへの参画をうながしています。名張に住む若者が、自らがまちづくりの主役になるかどうか、名張市の歴史、文化に理解と関心を持つかどうかは、基本的には本人の自由であります。だからこそ、地域に愛着を持てるように「なばり学」の取り組みされているのではないでしょうか。

条例案は法令的に問題がないか検討が必要です。そして、市民、事業者、行政それぞれに責務を課す条例制定には、市民のみなさんとの十分な協議を行い、理解が必要です。また、名張市の持つ「住民自治基本条例」や「子ども条例」との整合性についても、十分な検討が必要です。

本条例案は、提案者から条例文策定に時間がなく「他市のものを用いた」との説明がありました。条例とは、名張市独自の法規です。しっかりとした議論が必要です。総務委員会では、提案者から「可決でも否決でも継続審査でもいい」と発言がありました。また、修正動議も提出したとのことです。条例案が未完成ということではないでしょうか。付託された委員会では、継続審査となりましたが、改選前で時間的問題もあり、この時期の提案で審議を尽くし、条例制定に至るのは事実上困難です。

若者の思いや意見を聞き、共に名張市の未来を考えていくことは私も賛同するものです。しかし、今回の提案はあまりにも拙速です。この条例は一旦廃案にして、名張市議会で若者の声を聞くいずる議会を実行し、若い世代が求めていることをつかんで、改めて政策提案していきましょう。


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