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【16.04.27】後期高齢者医療制度は廃止し

安心できる老人保健制度を

後期高齢者医療制度は、75歳以上の医療給付が現役世代の5倍であることから、年齢で区切り、後期高齢者として独立をさせ、医療給付を管理するものです。
2年に1度、保険料の見直しが行われ、高齢化が進む中、保険料が必然的に上がっていきます。被保険者一人あたり全国平均で月に5660円、前回の保険料の1.8倍になっています。同一世帯合算で保険料が計算され、本人の所得が低くても世帯主に所得があれば保険料が高くなります。

家族の保険に加入していた高齢者でも、75歳になると本人の意思や同意もないままに後期高齢者医療に組み込まれ、高齢者一人ひとりに保険料が課されます。これまで医療保険の負担のなかった高齢者に新たな負担が発生し、その金額が高額になるので軽減措置が続いています。

現在、名張市の後期高齢医療加入者は9651人。被用者保険の被扶養者であった人の保険料は、均等割り43050円が9割軽減され所得割は課されていません。対象者は1167人。また、所得による均等割りの減額は、9割軽減の対象者が1965人、8.5割軽減が1443人、5割軽減が754人、2割軽減が794人、合計で6123人が軽減の対象者となっています。

昨年の「医療保険制度改革関連法」で特例軽減の廃止が決定されました。2017年度(H29)4月より、これまで続いてきた「特例による均等割額の9割の軽減措置」がなくなり、保険料が2倍3倍、被扶養の人では10倍になるケースもあります。急激な保険料の負担増を避けるため、廃止は段階的に実施される予定ですが、国から詳しい通達がきておらず、わからないのが現状です。

年金は減り、消費税は増税、物価の上昇と高齢者の生活は厳しくなるばかりで、今でも保険料滞納があり、正規の保険証でなく期限のついた短期保険証(6か月)が発行されています。このような現状で特例軽減がなくなったら、一体どうなるのでしょうか。高齢者の「長生きはするもんじゃないね」とつぶやきが聞こえてきます。75歳という年齢で医療を区別し、過酷な保険料を迫る制度はもう限界です。収入が限られ、病気になりがちのお年寄りに、負担か給付減かをせまる後期高齢者医療制度を廃止し、安心して適切な医療が受けられる医療制度を国に求めていきましょう。



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