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【16.04.27】高すぎる国民健康保険税の引き下げを

3月議会での討論

国民健康保険税は、その年に見込まれる医療給付費から、国・県・市からの法定繰入額を差し引いた額が、加入者(被保険者)の負担となります。給付にみあう保険税額とするものです。名張市の国保会計は、2004年から10年間どの年も約3億円の黒字決算で、基金は2013年度決算で計算すると、一人当たり53481円で三重県下1位となっています。多くの自治体は保険料の高騰を抑えるため、一般会計からの繰入をしていますが、名張市は法定外繰入一切なしで、これだけの基金を持っています。黒字決算も国保基金も被保険者である住民の皆さんから納めてもらった国保税を積み上げたものです。

2014年度から国の制度で低所得者への減免が拡充されました。名張市の国保加入世帯11648世帯のうち減免・軽減対象世帯は5740世帯で、加入世帯の半数となっています。減免者の数に応じた保険者への財政支援の拡充として、新たに2割軽減を支援の対象に加え、7割軽減・5割軽減の補助率が引き上がりました。そして、2018年度の県での広域化を前に、2015年度は国・県から、基盤安定保険者支援金8503万円が入りました。厚生労働省は「被保険者ひとりあたり5000円の財政改善効果」だとしています。2016年度も同額が補助される見込みです。これを活用して全国で国保税の引き下げが行われています。

名張市は高齢化がすすみこの先医療給付が増え「基金を活用するので保険税の引き下げはできない」や「一般会計からの繰入ができないから」との答弁ですが、それは保険者側の安定運営の立場での都合であり、住民の立場に立っていないのではないでしょうか。国保会計の先々の余裕より、今の住民の生活と健康・医療を守らなければなりません。国保加入者の多くが無職者や低所得者で、18歳以下の子どものいる世帯の滞納もおきています。所得200万円40歳夫婦と子供2人の保険税で2割軽減でも年間約31万円、月約16万円の生活費で34000円を9回納めなければならず、所得の2割近くの負担です。滞納や分納をすると現年の保険税と過年度の保険税がたまっていき、精神的に追い詰められます。また、貯蓄や財産の差し押さえもおきています。いざというとき、安心のための医療保険の保険税が暮らしを脅かしています。

高すぎる国保税から「払える国保税」にして、同時に特定健診率を上げ早期発見早期治療と予防医療の充実で医療給付を抑え、住民の医療・健康と生活を守ることを求めて討論とします。


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