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【15.04.15】3月議会報告

暮らしを守る予算への転換を求める

<議案第1号名張市一般会計予算についての討論>

平成27年度名張市の重点施策は「まち・人・しごとづくり」なばり元気戦略として第3子以降(3歳未満)の子ども保育料無償化事業が予定されています。これは子育て中の保護者から喜ばれていますが、27年度から保育料の算定方法が変わり、保育料額についてまだ明らかにされていません。ひとり目からも、保育料の引き上げは行わないことを求めます。そして、子ども医療費助成事業で中学3年生まで入院にたいする助成が拡大されました。入院だけでなく通院も助成し、窓口負担を無くすことが必要です。今のままでは、いくら助成が拡大されても、手元に現金がないと病院に行けません。どこに生まれてもどの家庭に育っても、健やかに育つ子どもの権利を守りましょう。

まちの活性化、社会保障どれをとってもその基盤となるのが雇用の在り方と安定した賃金が重要です。雇用は正社員が当たり前、官民ともに賃金アップで、経済の底上げをしなければなりません。人材の確保と育成を進めることは、企業にとっても、健全な経営に繋がります。
待機児童の解消は緊急の課題です。保育士の確保や地域包括体制の強化にむけた、まちの保健室の人員配置などをあわせ、市民の声にしっかりと応えられる職員体制をつくるため、職員の人員と給料の削減を続けるのではなく、人を育てる取組が必要です。
アベノミクスの経済効果は未だ名張には及ばず、情勢に左右されない地場産業の発展、食糧やエネルギーの地産地消の具体的計画と推進を求めます。

重点施策のもうひとつ「健康で笑顔いっぱいの毎日」として、高齢者の介護予防や生活支援を地域の善意のボランティアに委ねようとしています。地域の見守りと助け合いは自発的に行われ、住み慣れたまちで安心して住める支えとなっています。しかし、それは市民の福祉向上と暮らしを守る自治体の責務がしっかりとあってこそ発展するものです。社会保障を相互扶助に置き換えることは、社会の発展に逆行するものです。財政難を理由にあれもこれも地域にではなく、行政の責任を明確に持つことを求めます。

当初予算は、躍進プロジェクト、その土台づくりを進めると掲げていますが、市民生活を支える根本が欠けています。
地方分権、地方自治の推進と言いながらも、国の財政誘導による施策に沿うばかりではなく、住民の日々の暮らしを守る名張市の自主性を発揮した予算への転換を求め討論とします。

子ども・子育て支援法に係る条例改正

議案第11号名張市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用者負担に関する条例の制定について

議案第20号名張市における保育の利用等に関する条例の一部を改正する条例の制定についての討論

ふたつの議案は、子ども・子育て支援法の制定及び児童福祉法の一部改正に伴うものです。11号では、名張市の保育料額や徴収、減免についての条例が提案されています。これまでの認定保育所に加え、特定教育や地域型保育事業の保育料が含まれています。
新制度では、保護者の働き方によって保育量を認定するものです。保育に欠ける子どもへの公的責任・措置は残ったものの、保育の現物給付ではなく、保護者への現金給付へとなりました。そして、待機児童解消の名のもとに、規制緩和をして市場原理に委ねるものです。保育料は同じであっても、子どもたちが日中を過ごす保育環境(園庭や給食)、有資格者の保育士配置に違いがあります。同じ保育料であれば、同じ保育内容・水準が求められます。
地域型保育では0歳から2歳が対象で、量・質ともに安全な保育水準がなければ、すぐさま命にかかわります。名張市はこれまで保育所で大きな事故はありません。これは、保護者と保育士で築いてきたものです。保護者の願いは、名張の安心の保育、認可保育所への入所です。待機児童を地域型保育で解消するのではなく認可保育所の拡充、そして規制緩和ではなくこれまでの認可基準まで引き上げていくことを求めます。
名張市立幼稚園条例の一部改正では、これまで定額であった保育料が削除されました。国の算定では保育料が上がることが明らかになっています。名張市ではこれまでの保育料なみにすることが今議会の中で答弁されていますが、その額は未だ明らかにされていません。

議案20号では、国津保育所を小規模保育施設に替えるものです。これまで30人だった定員が19人になります。これまでは、入所したら就学まで国津保育所で過ごせたのですが、小規模保育施設になることで、2歳を過ぎたらまた保育所を探さなければなりません。待機児童が多い中で、受け入れの施設環境があるのに定員が減らされます。今入所している子どもたちは、そのままの保育がうけられますが、その先は小規模保育となるでしょう。
保護者の願いに応え、どの子にも等しく行き届いた保育環境を保障する名張市の条例の制定を求めて討論とします。


地域分権一括法と介護保険法の改正に係る条例

議案第12号名張市地域包括支援センターにおける包括的支援事業の実施に係る人員等に関する基準を定める条例の制定について

議案第13号名張市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の制定について

議案第21号名張市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について

議案第22号名張市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について

議案第23号名張市地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスの事業に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定についての討論。

議案第12号、13号は地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るため関係法律の整備に関する法律「第3次地域分権一括法」の施行と介護保険法の一部改正に伴い、名張市で条例を定めるものです。
12号では、地域包括支援センターの、人員、設備及び運営に関する基準が提案されています。その内容は、国基準をそのまま用いていますが、名張市は独自の方策で国基準よりも充実した現状があります。庁内の地域包括支援センターを中心に、市内15地域に地域包括支援センターのブランチとしてまちの保健室を設置しています。これは全自治体の中でも進んだ取組です。地域住民が地域内で相談できる場所であり評価するものです。この進んだ実情を盛り込んだ名張市の条例にし、まちの保健室の充実を図り、地域住民の安心を築くことが、これからの名張市の目指すものではないですか。

13号は、指定介護事業者が地域包括支援センターでケアプランを作成するにあたっての条例で、指定介護予防を介護保険から外して、別枠にする内容があります。(条例文の第32条)「地域住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて介護サービス計画上に位置づけるよう努める」
これは、現在要支援認定者、これから新たに支援が必要な人も対象になる総合事業実施のための整備です。ところが総合事業をどのように実施していくのか内容、報酬単価も示されず、総合事業にかける予算の上限だけが国で決められています。市内の介護事業者への訪問対話をしました。多くの事業者が「総合事業について不安の声と家族の介護負担が増える」と答えています。これで、本当に支援が必要な人に適切なサービスが提供できるのでしょうか?

議案第21号は、介保保険3年ごとの見直しによる介護保険料の改定です。
平成27年度から29年度までの介護保険料が提案されました。所得段階を10段階から11段階に増やしていますが、全ての層で保険料の引き上げになっています。国で低所得者への軽減措置が予定されていますが、今回の改定には盛り込まれていません。介護保険が始まってから15年が経ちました。介護保険料は見直しのたびに引き上がっています。当初の基準額は2300円が倍の5800円でこれ以上の負担はもう限界です。そして、介護保険法の改正により要支援の保険外しや特養への入所制限が行われようとしています。「保険料あって介護なし」とまで言われ、介護保険は財源的・制度的に限界にきています。
介護保険以前の高齢者福祉制度では、50%の国庫負担がありました。介護保険法が施行され、40歳以上の国民から保険料を徴収しその割合を50%にして、国庫負担25%までに削減しました。介護の社会化として国がつくった介護保険制度、相互扶助では限界が来ている現実をふまえ、国が財源措置を行うことが求められます。
平成27年度政府予算では、介護費国庫負担は2兆6311億円(全年度比0.4%増)、地方交付税交付金は15兆5,357億円(3.8%減)一方、防衛関係費は4兆9,801円(2.0%増)でオスプレイ5機や哨戒機20機を新たに購入の予定です。
国民の税金を軍事費の増額に使うのではなく、日々の暮らしを守る予算への転換が必要です。そして、名張市で生活困窮者の軽減措置や利用料の減免などの支援制度を充実させ、誰もが適切な介護支援が受けられることを求めます。

議案第22号、これまでの複合型サービスが指定地域密着型サービスになるというもので、訪問、通い、泊りを組み合わせた小規模多機能型に訪問看護を加えたものです。全国でも普及は遅れており、名張市では実施されていないとのことです。訪問看護ステーションとの連携などができる条例となっていますが、それらを担う人材がないのが現状です。介護従事者の処遇改善がされても、介護報酬の削減がされ実質マイナス改定です。介護従事者の処遇改善のないままで条例を制定しても現実にそぐわないと思います。

23号では、地域包括ケアシステムを支える基礎的サービス、定期巡回サービス、24時間在宅介護に係る条例の制定ですが、小規模多機能型居宅介護サービス、の利用者は他の訪問介護デイサービスやショートステイは利用できないのが現状です。定期巡回・随時対応型、訪問介護等、利用者のニーズにあわせて利用できなければ在宅での生活は困難です。給付の抑制と削減から考えるのではなく、利用者の立場から考えなければ安心の制度にはなりません。
今回の条例は国の従うべき基準と参酌すべき基準、全てそのままです。これで本当に安心な介護と看護ができるとは思えません。利用者の立場に立った、介護保険の根本的制度改正を国に求めると共に、名張市では地域包括支援センターを中心に年をとっても住み続けられるまちづくりを進めています。それらがあらわされる名張市の条例、名張市で安心して住み慣れた地域で暮らせることを保障できる条例にすることが必要です。以上をもって討論とします。



職員給与の削減は反対です

議案第37号職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定についての討論。

給与水準の適正化として給与の削減が提案されました。
適正化は昨年の12月議会で、人事委員勧告をうけて改正したところです。それに加えてラスパイレス指数の数値をもって、削減の理由としていますが、そもそもラスパイレス指数の数値の出し方、国家公務員との比較事態が実態にそぐわないことは今や誰もが認識するものではないでしょうか。
また、ラスパイレス指数を超えていることを理由にした、地方交付税の減額は従うものではないことは明らかです。
平成25年1月に閣議決定された「公務員の給与改定に関する取扱いについて」にもとづき、当初地方には影響させないとしていたにもかかわらず、国家公務員の給与削減と同様の削減を地方に迫り、地方交付税を総額8504万円削減したというものです。この事に対して、地方6団体の共同声明で「きわめて遺憾」地方公務員の給与は公平・中立な知見をふまえつつ、議会や住民の意思に基づき地方が自主的に決定すべきものとして、地方交付税を国の政策目的を達成するための手段として用いることを厳しく批判し、二度とこのようなことを行わないように求めています。さらに職員給与は地方公務員法により、個々の自治体の条例に基づき自主的に決定されるものであり、その自主性を侵すことのないよう強く求めていました。
このことからも、現時点でラスパイレス指数100を超えて交付税削減が未だあるとしたら、国に対して厳しく抗議するもので、これを理由に職員給与の削減など認められません。

名張市はこの間、財政再建のため独自の給与削減を行ってきました。
そしてこの先も人事委員勧告による給与の適正化も行われます。今回提案されている4級・5級の職員は40代で、主査・主幹でこらからの名張市を担っていく世代です。公務員としての心構えをしっかりと持ち、職務を遂行していく世代です。また、子育て世代でもあり、それぞれに将来設計を持っているでしょう。そして、地方公務員の給与水準は地域の民間の給与にも影響すると言われています。労働者の賃金アップ、まさに春闘の時期に給与の削減をするのは、賃上げで景気回復の経済対策にも逆行します。全ての労働者の生活の安定を進めようではありませんか。これを持って討論とします。

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