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【13.08.02】伊賀南部環境衛生組合議会報告
クリーンセンターのお風呂が有料に!
7月22日、伊賀南部環境衛生組合臨時議会が開かれました。提案された議案は、浴室の有料化と一般会計補正予算です。
リサイクルプラザの浴室は、クリーンセンターの余熱を利用し、浴場の使用水は焼却施設の冷却水として利用して新たな経費をかけずに、伊賀、名張両市民の健康増進と交流の場として、クリーンセンター稼働時より無料で開放されています。年々利用者も増えH24年は約4万人の利用があり大変喜ばれています。
また、クリーンセンターの設置にあたり、理解し協力をしていただいている地元の皆さんには、無料で利用できますと説明がされています。浴室の有料化は、名張市考査委員会の受益者負担を求める提言を受けて進められ、地元への説明はないままです。
料金の設定は、浴室利用者対象に5日間行った事前アンケートの結果から、有料化で利用者が半数に減ると見込んで、大人100円、子ども50円で、施設維持管理費充当分(保守点検39万円、管理運営委託180万円)の約200万円を受益者負担として求めるものです。市民のささやかな喜びとなるサービスを、利用が半減することを見込んでの有料化は、市民サービスの低下であり、住民の健康増進・福祉向上と逆行するものです。
クリーンセンター設置にあたり協力を頂いている地元へ、何の説明もないのはあまりにも不誠実で、地元からは不信の声があがっています。
飛灰処理の委託先を三重中央開発へ変更
(一般会計補正予算)
伊賀南部クリーンセンター稼働時より、資源循環型社会の実現のため、発生する飛灰の処理は三池精練(福岡県大牟田市)に委託し、山元還元処理で飛灰に含有する貴金属を回収し資源化しています。
飛灰処理の委託先を年度の途中から、伊賀市内の民間業者へ変更することが提案されましたが、処理業者名と処理方法や運搬について、組合議会には明確に示さず、伊賀市との廃棄物処理に係る搬入事前協議はすでに6月24日付けで完了し、三池精練との契約もそれを見込んで期間を変更しています。
本会議で質問をして、飛灰の処理委託先は、震災がれきの受け入れ検討時から候補となっていた、三重中央開発ということが明らかになりました。三重中央開発は、9月から事業規模を拡大し飛灰の受入れが可能になるので、処理費、運搬経費が安価になる近隣市へ変更するとのことですが、これまで市民の皆さんと取り組んできた資源循環の処理が安全にできるのか、運搬はどの業者が行うのか、契約の内容など、はっきりとした答弁はなく不明確です。詳細を明らかにし組合議会にはかることを求めました。
*飛灰とは、廃棄物をガス化溶融炉で処理の際、発生するものです。
ガス化溶融炉から排出される溶融飛灰は、鉛等の貴金属及び塩素を含む難処理物であり、埋め立て処分を行うには貴金属の溶出を防止することが必要です。溶融飛灰には、鉛の他に亜鉛、銅、銀等の有用な貴金属が含まれており、これらの重金属はリサイクルが可能です。この溶融飛灰のリサイクル・無害化処理技術が山元還元処理です。
資源ごみ(紙、繊維類)の再資源化事業の取組み支援について
(一般会計補正予算)
紙、繊維類の資源回収は、行政が各地域月1回行っていますが、近年、地域団体やNPOなど、市民団体の自主活動による資源回収が活発となり、行政回収量が減っています。このことから、月1回の行政回収を止めて、地域まちづくり組織や自治協議会組織に、取り組み補助金10万円を交付することが提案されました。
以前、子供会などで資源回収をしていましたが、市からの直接補助が廃止となり、まちづくり交付金に含まれましたが、その配分は地域まちづくり組織で決められます。地域での資源化への支援をすることはいいのですが、交付金の窓口が地域まちづくり組織と自治協議会組織に限ると、現在、資源化の取組みをしている市民団体やNPOがどのようになるのか。いかなる市民団体の自発的取組みへの支援が必要ではないでしょうか?そして、行政回収がなくなると地域まちづくり組織、自治協議会組織へ資源回収の責任が全面的にかかってきますが、補助が交付されるのは3年間だけです。
また、行政による紙類の資源回収を一部止めることで、収集にかかる委託費の軽減を図るとのことですが、具体的になっていません。現在5地域で、運用が考えられているようですが、補助金を交付したからと、資源回収を地域任せにせず、資源循環型社会の啓発と地域でスムーズな回収ができるよう行政も一緒に取り組むことを求めます。
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