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【12.10.31】9月議会・決算の認定

決算に反対の討論をしました

 平成15年度から財政健全化緊急対策で、投資的事業の抑制、給付事業や補助金の見直し、総人件費抑制が行われ、同時に市政一新プログラムで、職員の適正化や地域予算制度を導入して、削減・抑制効果額は約54億円。続いて19年度から21年度の第2次市政一新プログラムでは、さらなる職員数の削減と人件費の抑制の給料カット、それから受益者負担の適正化として一般廃棄物手数料の見直しと家庭ごみ袋の有料化などで約30億円の効果額とされていますが、市民にとっては教育・福祉サービスの削減です。地域まちづくり予算制度を導入し、サービスの低下にならないようにと「新しい公」として地域住民に地域課題解決を投げていますが、住民自治の熟成がされていない地域もあり問題が生じています。亀井市長の「改革達成、名張躍進」は国の構造改革を強行するものです。
 22年度から24年度までの3年間で、土地区画整理事業の清算、市立病院と土地開発公社の経営健全化に多額の費用がかかり、24年度には累積赤字額が財政健全化団体の基準を超えるとして、「財政早期健全化計画」が策定され市政一新プログラムとあわせて実行されました。その主なもので民間活力の導入として保育所の全園民営化が提案され、日本共産党市議団は、財源不足の23億8千6百万円より多額の35億5千万円にも及ぶ削減は不要であることを分析し「緊急提案」をしました。あわせて、保護者・保育士の皆さんと学習会を重ね、子ども達が健やかに安心して育つ保育を求める運動を広げ、公立保育所の存続を果たすことができました。
 そのような中、国の政策に伴う地方交付税の増額や経済対策交付金の歳入増加で改善し、23年度から27年度の中期財政見通しがされました。23年度の台風による災害復旧費などの支出を含んでも、24年度の累積赤字は10億2600万円から5億4千万円と当初の見込みより大幅に改善することが明らかになっています。
 23年度の決算では、3億4千万円余の黒字決算でしたが、全庁的に24年度の赤字解消にむけて緊縮財政です。歳入では個人市民税が前年度比で2千3百万円余減少し、老人保護費等負担金や保育所運営負担金(保育料)は、利用・入所者が増えているにもかかわらず前年度比で3.1%の減少となっており、保育料の収入未済額(未納入)も増加傾向が続いています。このことから、高齢者と子育て世代の所得が減少し苦しい生活状況がうかがえるのではないでしょうか。
 中期財政見通しで23年度は、収支差引0となっていますが、決算では3億4千万円余の黒字となっています。歳入総額が前年度比3.3%減少となっている中での黒字決算です。これは、本来するべき事業が実施されず、市民の要望やニーズが後回しになっているのと思われます。この間市民から「名張市に困った事を相談しても、人手不足でとかお金がないのでと言われる」との声が後を絶ちません。小・中学校耐震化も先送りとなっています。
 財政難と自助・共助ばかりでは、行政への不信と生活や将来への不安は高まるばかりです。住民の生活が大変な時ほど、自治体本来の役割を果たすため、市民の声に応えられる職員体制を整え、暮らしを守る社会保障と福祉の増進を強く求めます。

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