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【11.07.06】今治市の学校給食と地産地消を視察

名張市でもぜひ実現したいと思いました!

 旧今治市では昭和26年11月、1校でPTAを主体として学校給食が開始され、小学校・中学校と実施が進み、昭和39年当事は全国的にも少なかった大規模給食センターが設置され、市内21校の完全給食が実施されています。昭和56年児童・生徒数の増加に加え、手狭となった施設、設備等の整備をはじめ、昭和58年度から単独調理場または小規模調理場へと整備を進め、内容の充実発展に努め、平成11年度末までに整備。平成17年1月16日、1市11町村による合併。現在小中学校、幼稚園、49校2園の児童・生徒(14300人)23か所の調理場(自校8校・共同15)で運営されています。

運営機構
 教育委員会 − 事務局 −学校給食課 − 庶務係
                      施設係
                      指導係
     各調理場             業務係
     各地域教育課
 給食運営委員会(各調理場給食物資購入機関)
 学校給食運営審議会(委員18名、学校長・PTA代表・学識経験者)

給食形態
 週5日の完全給食
 米飯給食3回・パン給食2回(17調理場)
 米飯給食4回・パン給食1回( 4調理場)
 米飯給食・パン給食月2回 ( 1調理場)
 米飯給食・パン給食月1回 ( 1調理場)

衛生管理・品質管理の徹底と栄養管理に配慮した献立を実施し、地産地消の推進。

地場産品の活用
(減農薬米) H11年より、今治産の減農薬米「ひのひかり」「祭り晴れ」を旧市内全域で導入し、H15年より、愛媛県の推奨米である「愛のゆめ」も一部導入、年間を通じて地元産減農薬米による米飯給食を実施。H17年度より100%今治産減農薬米による米飯給食となる。
年間使用量 H22年度 124.8tを玄米で保管し、月に2〜3回に分けて精米して調理場に配達され、「挽きたて」「炊きたて」の安心で美味しいご飯が子ども達に好評である。
(地元産小麦パン) H12年度より試作をし、H13年9月に学校給食パンとして供給を開始し、年々供給回数も増えている。H17年10月より、全小中学校・幼稚園へ供給。年間使用比率は約58.4%。
(地元産大豆) 15調理場において、H15年度から遺伝子組み換えでない地元豆腐の日をもうけ、献立に豆類や豆腐製品を積極的に取り入れる工夫をしている。
(有機農産物)「立花農協有機農業研究会」による学校給食への供給で、約20品目、野菜類全般の33.4%。
今治市全体(野菜類のみ)でみると、有機野菜は約3.4%程度で、その他の今治産のものを含めると、約46lが今治産である。
 
 今治市の学校給食と地産地消の取り組みは、学校給食法に基づく教育の一環としての位置づけを明確し、教育委員会のみならず産業部、そして全庁的な取り組みがされています。また、地産地消は食育の立場と地元農業の発展をも実現しており、特に小麦は今治で多くつくられていませんでしたが、学校給食に納入するということで、生産を拡大し生計の成り立ちを確保させ、後継者育成も実現しています。
 これらの取り組みで、子ども達は生産物の季節感を肌で感じ、新鮮で安全な旬の食物を食べることができ、生産者の顔や生産の様子が身近で見え、食への関心、興味と知識が深まる。食糧生産・流通・消費等の食料事情への関心と理解が深まるとのことでした。まさに生きた教材で、生ることでの基本である食に対しての教育が実践され、子ども達の健康・発育と、地元の農業をも守るものでした。名張市でも、このような取り組みができるように考えていきたいと思います。

 視察が終わって、農協が経営する地場産の食材使用のレストランで昼食をとりました。(とってもおいしかったです)レストランの隣りは、地場産のストアがあり、お客さんも多くにぎわっていました。


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