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【09.09.12】9月議会 一般質問           安心して子どもを産み育てられる名張市に

財政削減が目的の保育所民営化について

 中期財政見通しで、H22年からH24年の3年間で約24億円の、財源不足が生じるとして、財政健全化計画が出されました。その内容は、目的基金からの借り入れ、未利用地の貸し出しと売却、職員の給与の減額などによる人件費の抑制、そして保育所の全園民営化で、総額35億円の削減効果を見込んでいます。足りないのは24億円に対して、削減効果額は35億円です。11億円多く削減し、H25年度から単年度収支が黒字化すると、見込まれています。保育所の全園民営化の財政削減見込み額は12億円で、11億円です。
 厳しい経済状況の中で、子育て世代は、生活のために両親共に働いています。なかなか正社員としての雇用がなく、正社員としてもいつ仕事が無くなるかわからない、不安定な雇用状況です。少子化にもかかわらず、保育ニーズはますます高くなり、安心して預けられる保育所が切実に求められています。財政削減のために子どもの保育がおびやかされていいのでしょうか?増して、不足額より多くの削減のために、無理に全園民営化する必要があるのでしょうか?
 すでに、来年度から4つの保育所が民営化されようとしていますが、それぞれの移管先と、選定した理由をお尋ねします。
 移管先の法人には、公立保育所の時と同じ金額の運営費を渡すのでしょうか?延長保育や障害児保育などの特別保育は、今まで通りでしょうか?現在保育所にいる慣れ親しんだ保育士さんや、給食調理員さんは変わるのでしょうか?
 一番大切なことは、民営化されて保育水準が低下しないことです。そのためにどのような手立てをするのでしょうか?「民営化されても何も変わりません」と市は保護者に説明していますが、確実に変わります。まず、運営主体が変わり、保育士が変わる。すなわち、保育が変わるのです。
 保育所の全園民営化が、小さな子どもと親にどれだけの影響があるか、もう1度よく考えていただきたい。親が小さな子どもを預けるのです。何をおいても安心して預けられることが第1です。名張市には、公立保育所で保育士さんが、30年間もの間引きついできた、今日まで積み上げてきた、安心できる保育があるのです。
 保育所の民営化以外の財政削減対策は、この3年間の後に元に戻すことができますが、保育所は一旦手放すと、簡単には元に戻せないんです。公立保育所を全て手放すことなく、守り充実させることを求めます。

小中学校の統廃合は児童・保護者・地域との協議を

 小中学校の規模・配置の適正化基本方針が出され、10年間で複式学級の解消や1学年1クラスの小規模校、規模・配置の解消にむけた、統廃合に取り組むことが示されました。
 この基本方針をもとに、実施計画が出されると聞いています。その前に、市民の声を聞くパブリックコメントの件数とどういった内容があるのか、主なものを聞かせてください。
 実施計画は今年度中に出されるとのことでしたが、いつ出すのかをお答えください。そして、実施計画を出す前に、該当となる学校の保護者・関係地域に事前の説明と、協議をしていただけますね。
 子ども達が通っている地域の小学校は、地域の主たる公共施設で、子ども達はもちろんですが、地域の拠り所がなくなることになります。子ども達はどこの学校に行くのか?地域で子ども達の声がないというこがどんなに寂しいことか。また、若いご夫婦が新居を考えた時、やはり、学校が近くにあることを望むでしょう。学校がなくなることで、過疎が進むのではないかと心配されるのは、当たり前のことです。実施計画を教育委員会で決めてしまう前に、地域と協議していただくことを求めます。

次に、特認校について質問します。
 滝の原小学校と国津小学校で、特認校を実施してきました。今年は国津小学校で、特認校サミットが行われ、各地域の取り組みの交流と、これからの活動が確認されました。このことは、これまでの当該校の先生方、地域の皆さんそして、保護者の協力によるもので、どの子も元気に育って欲しいという、みんなの思いの結晶ではないでしょうか?
 特認校の実績と現状、そして教特認校に通っている児童数は何名ですか?特認校を今後どのように考えるのか、お示しください。

市長にお尋ねいたします。
 今後、統廃合で削減される予算は、当然、教育費に確保していただけますね?
現在の教育費は十分とは言えません。先般も、PTA連合会と教職員組合と小中学校長会から教育予算の拡充を求める請願が提出されています。
今後教育費を減らすことなく、将来を担う子ども達の教育費を、しっかりと予算づけをしてください。

新型インフルエンザの予防と対策について

 新型インフルエンザの感染が広がっています。9月4日の国立感染症研究所の発表では、全国5000箇所の定点医療機関から報告された8月24日から30日までの1週間で、新型インフルエンザ患者数は、1万2000人となり、8週間連続で増加しています。
 厚生労働省は、新型インフルエンザの流行は、季節性インフルエンザの2倍程度のあたり、250万人が発症すると推計しています。そして9月下旬から10月に、流行のピークを迎える可能性があるとしています。
新型インフルエンザの三重県及び、名張市での発症状況はどのようになっていますか?
また、近隣の大阪・奈良などでの発症状況も合わせて、お答えください。
 新型インフルエンザでは、妊娠中の女性・幼児・高齢者・呼吸器疾患・心臓病・じん臓病・糖尿病や免疫機能が低下している場合は、重症化の心配があります。
新型インフルエンザに対する、名張市の早急な、体制整備が求められます。
そこで、名張市での対策と対応について質問します。
まず、予防についてですが、市民へ正確な情報提供をし、感染予防の啓発が必要です。どのようにして、お知らせしていますか?
 そして、予防としてワクチン接種があります。新型インフルエンザのワクチン接種は、医療機関が限定され、接種の優先順位があるときいていますが、名張市ではどうなるのか?そして、接種開始はいつからでしょうか?

次に、発症した際の対応について質問します。
 発熱があった時、市民はどうしたらいいのか、心配をあおることなく、わかり易くお知らせする必要があります。どのように対応していますか?
治療として使われる、タミフルやイレンザの三重県と名張市の備蓄状況はどうなっていますか?また、重症化した患者の受け入れ体制を市内で確保できていますか?市立病院でのベットの確保と、県下の病院での受け入れ、合わせて小児科・産婦人科の体制整備を求めます。

最後に、新型インフルエンザの流行を前に、こどもの無保険は解消されましたが、それ以外の年代は解消されていません。現在保険証が無い世帯は何件で、うち、高齢者は何人おられるのかお尋ねします。国民健康保険証がない世帯や、低所得者への負担軽減も措置しなければ、流行と重症化をおさえることができないのではないでしょうか?



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