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【09.02.09】教育民生委員会で視察に行きました
「食育推進計画について」 長崎県・諫早市
国の食育基本法を基に、H18年、10月県下で計画が策定され、これを受けてH19年、6月に諫早市において、庁内組織、副市長が本部長の{食育推進本部}が設立されました。H20年、2月には関係部局の推薦による人選で{食育推進会議}を設置し、6月には推進計画が策定されました。計画の実施にあたり、推進本部・幹事会(課長)・ワーキング(職員)が連携して、実施状況を検証するしくみ、体制を確立しています。
推進計画は「市民一人ひとりが自らの食について考える習慣を身につけ、健全で安心できる食生活を実現し、生涯を通じて健康で心豊かな人間性を育む」を基本理念に、あかちゃんから高齢者まで、年代に応じた生活改善の行動指針を、細かく策定していました。
食育といえば、子どもの成長のためにと考えがちですが、諫早市は子どもの成長の範囲にとどまらず、市民の健康増進を基本とし、環境保全・食文化継承・農産業振興と大きな観点をもって取り組んでいます。その実施にあたり、市長部局を中心に教育・福祉・医療・保健・農林業・食品・学識者と連携協力し、市民に働きかけています。市民の健康増進と地域振興をめざす推進計画であり、大変参考になりました。
「たくっこプログラム」 佐賀県 多久市
〜就学前教育と小学校教育の適切な接続のために〜
多久市では、新1年生で集団での学びができにくいと思われる子どもが、2割近く見られるという報告がありました。このような現状で多久市は、子どもの成長は連続しているとの考えから「就学前教育と小学校教育の適切な接続の在り方」について、H17・18年から文部科学省の委嘱を受けて研究を進めてきました。
市内には、3つの中学校区に7つの小学校、14の幼稚園・保育所があり、多くが近くに設置されていることから、幼・保と小学校は連携をとりやすい環境にあります。以前からピンポイントで研修をしていたが、労力のわりに活用がされておらず、順次、中学校区単位で研究発表をするようにしたことで、次年度また次年度と先をみて考えられるようになり、それっきりこれっきりにならないようになりました。
「たくっこプログラム」の内容は、就学前教育と小学校教育のなめらかな接続のための「たくっこシート」(園生活での基本的習慣の実態アンケート)の作成。4歳から小学校低学年までの「はぐくみステップ」(発達段階での基本的習慣の実態調査)の作成。幼・保・小の交流実践などです。これらを多久市幼保小連絡協議会が中心となって改善を図っており、たくっこシートの内容は1年ごとに見直しがされ、子どものできるできないの評定ではなく、指導を引き継いでいくことを定義としています。
「たくっこプログラム」は、子どもの立場に立った施策であることが、しっかりと踏まえられていることから、親からのクレームもなく、市内の幼稚園・保育所(全て私立)からも協力を得られています。また、幼・保どちらに通おうとも、就学前教育が受けられ、小学校へと引き継いでいくことは、名張市において、取り組んでいかなければならないもので、大変参考になりました。
「あかちゃんの駅について」 福岡県 筑前町
あかちゃんの駅は、筑前町全体で子どもと親を支えていく、という考えのもとにすすめられました。子育て家庭の孤立化を防ぐため、子どもを連れて気軽に外出し、育児ストレスの解消やリフレッシュできるように、おむつ替えや授乳ができる場所を確保しています。
経費をかけず環境整備をすすめており、公共施設の一画で、授乳をしやすい場所にベビーベットを置き、マット・消毒液を用意しています。ミルク用のお湯を入れたポットも置いています。民間の商店にも協力を呼びかけ、あかちゃんの駅がある施設には、かわいい張り紙をしてお知らせしています。
名張市も子育てを応援し、若者が定着するまちづくりをするにあたり、親と子どもに優しい心使いから、考えていかなければならないと感じました。
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