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【08.04.09】後期高齢者医療制度は中止・撤回を

3月議会で反対討論に立ちました

 (3月26日 3月議会最終・採決日)
平成20年度名張市後期高齢者医療特別会計予算について、反対の立場で討論します。
後期高齢者医療事業の特別会計予算が、10億1千2百万円計上されています。その内、4億4千8百57万円が、75歳以上の高齢者と、65歳以上で一定の障害があり、制度に加入する人から徴収する保険料です。運営主体は三重県広域連合で、保険料の徴収と窓口業務のみ市でおこなうものです。
4月実施を目前に、後期高齢者医療制度は、国が内容を明確にしないので、地方自治体は大変苦慮しました。実態が明らかになるにつれ、制度への批判の声が急速に広がり、署名は中央社会保障推進協議会や、日本高齢・退職者団体連合などの分を合わせて、すでに5百万人分を超え、地方議会の意見書は530以上の自治体で、可決されています。国会では、日本共産党・民主党など野党4党による廃止法案も提出しています。
実施を5日後にして、当事者である高齢者が、制度自体をよく理解できないまま、後期高齢者医療制度に加入させられ、4月15日の年金から保険料を2ヶ月分、容赦なく天引きされます。これは、年金で生計をたてている高齢者の、生活設計を無視するものです。所得のない高齢者にも保険料が課せられます。また、診療報酬が別立てや、包括制になることは、当事者には説明しておらず、いざ診察を受けてから、今までと違うことに気付くのではないでしょうか?保険料は2年ごとに改定され、医療給付費の増加と、後期高齢者の人口増に応じて、引きあがります。
なぜ、75歳で切り離すのか?その理由を厚労省は、心身の特性として、「治療の長期化、複数疾患への罹患がみられる」「多くに、認知症の問題が見られる」「いずれ避けることができない死を迎える」これにあった医療をというのです。すなわち、色々病気があって、先が長くないから、それなりの医療をということになります。
私の祖父は90歳です。80歳の時は90歳まで生きると、健康に気を付け頑張っていました。90歳になって、今度は100歳までいくと頑張ってます。祖父の、生きることへの姿勢に、いつも励まされています。母も「じいちゃんがいついも前向きに、しっかり気を持ってくれているから、自分も頑張れる」と話してくれます。高齢者自身が頑張っているのに、もう歳だからと切り捨てていいのでしょうか?
政府は2015年度には、3兆円の医療費削減を見込み、そのうち、2兆円は後期高齢者分と試算しています。命よりも、医療費削減を優先させていいのですか?福田首相は、「医療制度は誰にとってもいいものであって欲しいが、限界がある」「色々工夫して対応していく」と述べています。これは、自ら問題があると、認めているものではないでしょうか?扶養家族であった人への軽減や、半年だけの先送りなど、小手先のつくろいでは問題の解決にはなりません。世界に例を見ない差別医療とまで言われるこの制度は、廃止すべきです。

後期高齢者医療の予算と条例の制定について反対しました

名張市後期高齢者医療特別会計条例の制定について、反対の立場で討論します。
後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者を、現在加入している健康保険から脱退させ、他の世代から切り離し、後期高齢者だけの医療保険に、例外なく組み入れます。保健料は家族の一員として生活し、所得がないから扶養されている高齢者も、75歳を迎えると扶養をはずされ、一人ひとりから徴収となります。年金が月に15000円以上の人は、介護保険と合わせて容赦なく天引きされ、保険料が払えないと、保険証を取り上げ、資格証明書の発行となります。さらに受けられる医療も別立てとなり、同じ治療でも診療報酬を低くするしくみです。そして入院をした場合は、過剰な延命治療は行わないと、誓約書をとったり、終末期の患者に在宅死を選択させると、病院の診療報酬を加算するものです。

歳をとれば、誰でも何処か悪くなります。特に若い頃、無理して無理して働いた人ほど、あちこち痛むものです。戦後身を粉にして働いて日本を支え、私たちを育ててくれ方々を、病院によく行き、医療費がかさみ、この先長くないからと、程ほどの治療にしてもらうのですか?納めた年金さえ受け取れず、今度は保険料を納め、支えてきた医療保険まで、追いやるんですか?
制度を知った高齢者は、保険証を届けにきてくれた、郵便配達者にさえ「なんでこんなことなったんや、そんなもん持ってくるな」と怒りをぶつける程です。逆に「もういいよ、長生きしたらあかんな」と落胆する人もいます。高齢者につらい思いをさせる、このような制度を、こども達に引き渡せません。お金がないからと、しわ寄せを高齢者にすることは、断じて許せません。よって後期高齢者医療制度廃止を求め、特別会計条例の制定に反対します。



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